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「あら、やっとお目覚め?」
おぼろげな意識の中で、北条美樹はその声の主を見た。
長い金髪の女だ。
鼻が高く日本人離れしている。
色白の顔に、真っ赤な口紅が映えた。
白いブラウスの胸が、はち切れそうだった。
歳は三十代半ばだろうか。
赤いマニキュアを施した長い爪が、美樹が素肌に着ている黒皮のライダースーツの隆起した胸の部分を、ゆっくりとなぞる。
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2016/03/07(月) 08:17 ショートショート PERMALINK COM(0)
今日は彼が仕事帰りに私の部屋に来てくれる。
初めて彼に作る手料理。
腕によりをかけて作らなくっちゃ。
買い物した帰り、ふと立ち寄った雑貨屋さんで大きなフリルのついた、ピンクのエプロンを見つけて衝動買いした。
お料理してる姿もかわいいと思ってもらいたくて。
早速エプロンを着て、お料理の支度を始める。
初めて見せるこんな姿。
ちょっと恥ずかしいかも。
彼が来た。
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2016/03/05(土) 08:52 ショートショート PERMALINK COM(0)
目を開けた。
カーテンの隙間から差し込む朝の光が、フローリングの床にひとすじの線を浮かび上がらせている。
一人暮らしのワンルームの部屋。
いつもと変わらぬ私の小さな部屋。
6月の日曜の朝。
脱いだままの状態で床の上に散らかった私の服。
二人がけのソファには、広げたままの雑誌。
そこは“ウェディングドレス特集”のページ。
そして、あなたの脱いだワイシャツ、ネクタイ。
私の下着。
あなたの下着。
いつもの私の部屋だけど、いつもとは違う日曜の朝。
背中にあなたの体温を感じる。
小さなベッドの中は、あなたの匂いに包まれている。
昨日の夜は、あなたは何度も私の中に放ったから。
たぶんシーツはシミになってる。
でも嫌じゃない。
あなたと私が一晩中愛し合った証だもの。
そっと、あなたの方に寝返りをうつ。
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2016/03/04(金) 12:02 短編小説 PERMALINK COM(0)
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