「いやっ! やめてっ! 寅雄さん!」
「こうするしかないんだっ! 女将さん。俺は女将さんを愛してしまったんだ!」
若い男の手が、女の和服の前を無理やり広げた。
「いやっ!」
女は腕を突っ張り抵抗した。
大きく開かれた着物の前か白い素肌が覗く。
「俺は昨日の晩見たんだ。女将さんが自分で自分の体を慰めてるところ、ほんとはしたいんだろ!」
「嫌っ! やめなさい!」
着物が帯の上まで開かれた。
四十過ぎとは思えない、まだ張りのある豊満な乳房がこぼれ出た。
男がそれにむしゃぶりついた。
「いやっ! やめてえっ!」
「ああ、なんて柔らかいんだ……」
片方を頬張りながら、片方を揉みしだく。
「あっ! いやっ! だめっ!」
着物の裾が捲り上げられ、そこに男の手が差し込まれた。
「いやっ! やめてっ! そこだけは……お願い!」
「女将さん、もうこんなに濡れているじゃないか……?」
「やめてっ! そんなこと……」
脚が強く閉じられ、これ以上の男の侵入を拒む。
「お願い、もうやめて、こんなことが主人に知られたら、あなたも私も大変なことになるのよ……」
「女将さん、実はこのことは大旦那は知っているんだよ。だって大旦那が俺にこうすろと頼んだんだから」
「うそよ! そんなこと、うそよ!」
男が服を脱いだ。
男の股間のものは既に太く直立していた。
「大旦那の命令なんだ……な、いいだろ?」
女の太ももが強引に押し開かれた。
「いやっ……」
ぱんぱんに膨れた肉先が、長めの陰毛に隠れるように開いた裂け目に押し当てられた。
男が体を一気に浴びせた。
男の太い剛直が女の合わせ目を押し開き、奥まで容赦なく入り込んだ。
「いやあーっ!」
女が男の胸板を叩く。
かまわず男が動き出す。
「ああ、なんて、気持ちいんだ……これが女将さんの中……」
男の動きに合わせて自重で潰れた乳房が揺れる。
男はその乳首を吸い、そして揉みしだく。
「ああっ……だめっ……そんな……」
女はそう繰り返し、何度も首を振る。
「ああ、締まるよ、女将さん。女将さんも欲しかったんだね?」
「違う! 違うの! ああっ!」
男の動きが速さを増す。
激しい突き上げに女の背が何度も仰け反る。
「知ってるんだ。大旦那はもう歳でだめなんだ。だから女将さんはうずいた体を一人で持て余してたんだ。これからは俺が女将さんの面倒を見るよ。大旦那さんも認めてくれたんだ。女将さんはもう俺のものだ! 」
「だめっ! だめよ! そんなことできないわ!」
男を押していた手が、いつしか男の腕を強く掴んでいた。
「ああっ、女将さん気持ちいよ。我慢できない。一回いかせて、あとからまたいっぱいしてあげるから……いく、いくよ、女将さん! いくぅっ!」
「ああっ! だめっ! それだけはだめーっ!」
男は最後に一度深く腰を入れ込と、その激しい動きを止めた。
男が低いうなり声を発した。
その瞬間、女は首をもたげ、口からは声にならない息が吐き出された。
女の張りつめていた身体から力が抜けるように、男の腕を掴んでいた手が、ゆっくりと下に滑り落ちた。
女の顔が横を向く。
女の涙で濡れた瞳には、先ほど慌ててベッドの下に隠した、バイブレーターが映っていた。
完
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