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男は自分で選んで作った家庭を捨てようとは思わないだろう。
世の妻子のある男は99%“彼女”のために家族は捨てない。
男は良くも悪くも“外部の目”を重点に生きているからだ。
社会からの“評価”と言ってもいいかもしれない。
男は“身内”からほめられるより“社会的”に評価される方を望むのだ。
それが多分、男の誰もが欲しがる出世欲とか、権力欲の元になるものだろう。
だから、不倫でいくら相手を愛したとしても、家庭を捨て、社会からの評価が下がるのであれば“愛”は選ばない。
男は、自分が築き上げた地盤を“愛”の為だけでは、そう簡単には手放したりはしない。

でも女性は違う。
女性は、男には社会を敵に回しても、自分を選んで欲しいものなのだ。
あくまで中心は“自分の目”だ。
“社会の目”など気にしない。

お互い愛し合ってしまった不倫の果てには、この問題が必ず現れる。
そして、この男と女の、何に重きを置くか違いで、最後に決断を迫られる日が来るのだ。

99%男は女に“現状維持”を求める。
99%女は男に“変革”を求める。

現状維持の口実のために男は言う。
「本当に愛しているのはお前だけだ」

そしてその言葉を信じて女が言う。
「じゃあ、私だけを選んで、新しい生活を作って」と。

最近亡くなった渡辺淳一の作品に『失楽園』がある。

あの物語は主人公の久木が、凛子との純愛を貫いた“美談”に思えるが、それは違う。

久木が彼女との二人だけの世界を選んだのは、会社から見捨てられたからだ。

久木はそれまでは必死に現状維持に努めていた。
でも凛子は、徐々に、でも確実に久木との二人だけの時間のために現状を変えて行く。
母親に話し、夫に話し、離婚を決意する。

女性は、自分が愛される“ベスト”の境遇をいつも求める。

ある意味、男より自分の欲望の追及に貪欲だと言える。
でも男はどうか、もし不倫の末“愛”を選ぶ男がいたら、それは社会に居場所をなくした男か、若しくは、この世で本当にその女性しか要らないと思っている男だけだ。

しかし、社会的に自立した男でないと、女からは魅力的に見えないのも、これもまた事実ではあるのだが……。

女が、男から去る理由は、いつもそこにある。
家族を愛して、尚且つ、「君も愛している」と言う男の行動に耐えられなくなるのだ。
しかし、それは男の本心だ。
でも彼女との愛は、男の“生活”に直結しない、だから彼女を選べない。

男は『外の目』に重点を置き、女は『内なる目』に忠実になる。
しかし、その差が分かっていても、理解し合えないのが男と女なのだ。

2016/04/20(水) 11:38 エッセイ、雑記 PERMALINK COM(0)
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