「何も怖がることはないんだよ、みんな僕に任せておけば……」
部長が私を見つめ言う。
部長には奥さんも、私と同じくらいのお子さんもいるのはわかってる。
でも、どうしようもなく惹かれてしまった。
私から誘った。
飲み会帰りのラブホテルの一室。
私は初めてだということも告白した。
その初めての人が部長であって欲しいとも告げた。
ロマンスグレーの短い髪。
スーツ、シャツ、ネクタイのセンス、その着こなし。
すべてが洗練されていた。
「じゃあ、全部脱ごうね」
ベッドの上で手際よく私の服を脱がす。
背中のブラジャーのホックが、部長の一度の指先の動きで外れた。
ブラってこんなに簡単に外れるんだ……。
そんなことを思った。
すべてを脱がされ部長の前にさらけ出された私の体。
「何も恥ずかしがることはないんだよ。こうなるのは男と女の正常な形だ……」
部長が私の脚を押し開き、その中心に顔を寄せる。
25年間誰の目にも触れさせなかった場所。
さっき私の口の中で動いていた煙草の苦い味のする舌が、今はその部分をなぞっている。
ひだの内側に沿って舌が動いているのがわかる。
「はああんっ!」
初めての感覚に声が出た。
こんないらやしい声を出す自分に驚いた。
「いいんだよ、感じたときには声を出して……今から女の悦びを教えてあげるからね」
舌が私の敏感な突起を転がす。
「はあっ! ううんっ!」
シーツを掴み、首を左右に振る。
女を熟知しているかの舌の動き。
「いっちゃう! 部長、いっちゃう!」
舌のスピードが更に上がり、私は絶叫の中、昇りつめた。
荒い息の私を見下ろし部長が言う。
「じゃあ、体の力を抜いて……僕に任せて……」
私の脚の間から見える、部長の男性自身。
初めて見る男の人のもの。
雄々しく上を向いて立ち上がっていた。
思わず両手で顔を隠す。
「怖がらなくてもいいんだ。これが男のものだ……さわってごらん……」
部長が私の手を自分のものに導く。
「そう、これが今から君の中に入るんだ……」
私は恐る恐る棒の部分を握る。
熱かった。
少し力を入れる。
表面は柔らかいのに中に硬い芯がある。
上下に動かしてみた。
その時だった。
手の中のものが力強く跳ね上がり、その先端から白い液を吐き出した。
「ああ、だめっ……」
部長の整った顔がゆがむ。
その温かい液は何度も何度も私のお腹の上に落ちた。
そして握っていたものは、手の平に力なく横たわった。
完
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