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私は付き合っている女性にすることで、とても重要視していることがある。
それは女性を“抱きしめる”と言うこと。
それもある程度の力を込めて、ぎゅっとだ。
セックスの最中に、女性を抱きしめるような体勢になることはあるが、それとはまったく違う。
正に意識して、抱きしめる目的のために、抱きしめるのだ。
強く抱きしめられることが、女性には何か一種“麻薬”のような作用があると思っている。

これは、ある女性から“学び”んだ。
彼女は、セックスのあと、必ず

「後ろから、ぎゅっとして」

とねだる。
男の私には、分からない。
強く抱きしめられるという行為が、女性にどんな感情を生み出すのか。
でも、それは女性特有の渇望のような気がする。
それ以来、私は女性は“抱きしめられる”ことを、必要としていると感じたのだ。

付き合っている女性とホテルに入ると、まず彼女と向かい合って、服の上から、ぎゅっと抱きしめる。
本当に、強くだ。
ふわっ、とした包み込みような、欧米人が挨拶代わりにするようなハグではない。
「ちょっと痛いかな」と思うくらいの力でだ。
そのとき、女性は必ず「あんっ…」とため息に似たような声を発する。
必ずだ。
あとは二人とも裸になって、ベッドに横たわったときも、彼女を抱きしめる。
対面座位になったときも。
そのときも女性は必ず、声を上げる。

最後は、服を着てホテルのドアを開ける前だ。
これは女性の方からのリクエストの方が多い。
私を振り返って言う。

「もう一回、ぎゅっとして」

私は軽くキスをしてから、彼女を抱きしめる。
ぎゅうっと抱きしめ、そして腕の力を緩め、彼女を解放すると、彼女は名残惜しそうに、私の首に巻いた手を解く。

多分、世の男性は、セックス中のテクニックばかりを気に掛けていると思うが、私は女性を強く抱きしめることが、女性を悦ばすためにしなければならない、大切なことだと思っている。
でも、多分、男も“遊びの相手”にはしないとだろう。
私はそうだ。

強く抱きしめることは、想いを伝える第二の方法なのだ。
もしかしたら“言葉”よりも饒舌に想いを伝えることができるのではないのだろうか?

女性は一度、おねだりしてみるといい。
彼の“想い”が分るかもしれない。

2016/04/01(金) 12:32 エッセイ、雑記 PERMALINK COM(0)
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